「フルハーネスの特別教育、自社で実施したいけれど講師の条件がわからない」「外部に依頼するのと自社でやるの、どちらが効率的なのだろうか」……。
2019年の法改正から数年が経過し、現在は完全義務化のフェーズに入っています。
しかし、依然として現場の入れ替わりや新入社員の受け入れのたびに、講習の実施方法に頭を悩ませる安全管理担当者様は少なくありません。
本記事では、フルハーネス特別教育の講師資格の基準から、具体的なカリキュラム、効率的な実施方法までを徹底解説します。
なぜ今、フルハーネス特別教育が必要なのか?
労働安全衛生法の改正により、高所作業における安全対策は厳格化されました。
ここでは、なぜこの教育がこれほどまでに重視されているのか、その背景と現在の基準について整理します。
法改正による完全義務化の背景
以前は「安全帯」と呼ばれていた器具が、現在は「墜落制止用器具」へと名称変更され、原則としてフルハーネス型を使用することが義務付けられました。
これは、従来の胴ベルト型では墜落時に内臓圧迫や身体のすり抜けのリスクが高かったためです。
2022年1月2日からは、旧規格製品の使用が全面的に禁止されており、それに伴い適切な知識を持つための「特別教育」の受講が全ての対象作業者に必須となっています。
対象となる作業と高さの定義
特別教育が必要となるのは、「高さが2メートル以上の箇所であって作業床を設けることが困難な場所において、フルハーネス型を用いて行う作業」に従事する方です。
一般的な建設現場では、5メートルを超える箇所(建設業以外では6.75メートルを超える箇所)での作業がフルハーネスの推奨範囲とされていますが、現場の状況や足場の有無により判断が分かれるため、基本的には「2メートル以上の高所作業」を行う可能性がある全ての作業員に受講させることが推奨されています。
フルハーネス特別教育の「講師資格」とは?
自社で特別教育を開催しようとした際、最初に直面する壁が「誰が教えればよいのか」という問題です。
講師に求められる要件と、自社育成のメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
講師になるための要件
実は、法令上「フルハーネス特別教育の講師」に公的な免許や資格試験があるわけではありません。
しかし、厚生労働省の通達では「教育の科目について十分な知識と経験を有する者」と定められています。
具体的には、以下のいずれかに該当する人が望ましいとされています。
- フルハーネス型墜落制止用器具に関する実務経験が豊富である
- メーカー等が主催する「講師養成講座」を修了している
- 労働安全コンサルタント、または安全衛生教育の指導実績がある
全くの未経験者がテキストを読み上げるだけでは「十分な知識」と認められない可能性が高いため、注意が必要です。
自社で講師を育成するメリット・デメリット
自社で講師を立てる最大のメリットは、コストの削減と柔軟なスケジュール管理です。
新入社員が入るたびに外部講習へ送る手間が省けます。一方で、デメリットは「教える質の担保」です。
最新の法令改正情報や、正しい装着方法の細かなニュアンスを伝えるには、講師自身が常に情報をアップデートし続けなければなりません。
また、講習の記録(受講者名簿や教育内容)を3年間保存する義務があり、その事務負担も考慮する必要があります。
特別教育の具体的なカリキュラムと時間
特別教育には、法律で定められた項目と時間数があります。
これらを網羅しなければ、受講したことにはならないため、カリキュラムの構成は非常に重要です。
学科教育の内容(計4.5時間以上)
学科では、以下の4つの項目を学ぶ必要があります。
- 作業に関する知識(1時間):高所作業の種類、危険性、墜落防止措置など。
- 墜落制止用器具に関する知識(2時間):フルハーネスの種類、構造、耐衝撃性、部品の点検方法。
- 労働災害の防止に関する知識(1時間):墜落時のショック、救助方法、事故の事例。
- 関係法令(0.5時間):安衛法、安衛則の中の関連条文。
これらを合計4.5時間以上実施することが義務付けられています。
実技教育の内容(計1.5時間以上)
実技では、実際に器具を手に取り、以下の内容を学びます。
- 墜落制止用器具の取付設備の点検及び整備(1.5時間以上):実際にフルハーネスを装着し、ランヤードを掛ける場所の選定や、D環の位置調整、ベルトの締め付け具合などを確認します。
合計で最短6時間の講習が必要です。学科と実技を適切に組み合わせ、1日で完結させるスケジュールが一般的です。
効率的な実施方法:自社開催 vs 外部委託
講習を自社で内製化するか、外部の専門機関に任せるかは、企業の規模や頻度によって異なります。
それぞれの特徴を比較してみましょう。
自社開催のポイント
自社で開催する場合、社内の会議室や資材置き場を利用できるため、移動時間がかからないのが利点です。
ただし、実技用のフルハーネスやランヤード、墜落を想定した吊り下げ体験用の設備などを揃える必要があります。
また、受講証の発行事務も自社で行う必要があるため、フォーマットの準備など事前の準備が欠かせません。
出張講習や外部講習を利用するメリット
「講師を立てる余裕がない」「正しい教育ができているか不安」という場合は、外部委託が最も確実です。
特に出張講習は、講師が自社の現場や事務所まで来てくれるため、複数の社員を一度に、かつ専門家の指導の下で教育できる強力な選択肢となります。 専門の教育機関に依頼するメリットは、以下の通りです。
- 最新情報の提供:法令改正や最新の器具に関する情報が手に入る。
- 客観的な評価:社内の人間では甘くなりがちな実技指導も、プロの視点で厳格に行える。
- 事務作業の代行:受講証の発行や記録の管理を委託できる場合が多い。
ドリームサポートが選ばれる理由
フルハーネス特別教育の実施において、多くの企業様にドリームサポートが選ばれているのには理由があります。
単なる「座学」で終わらない、現場に即した教育を提供します。
現場に即した実践的な講習
ドリームサポートの講習は、単にテキストをなぞるだけではありません。
実際の現場で起こりうる危険予知(KY)や、万が一の墜落時にどのように自己救助・仲間による救助を行うかといった、「命を守るための実戦的な知識」に重点を置いています。
受講者が「自分事」として捉えられるようなカリキュラム構成が特徴です。
柔軟な日程・場所調整
「現場が忙しくて決まった日程に人を送れない」「地方の現場なので近くに講習会場がない」といったお悩みに対し、ドリームサポートでは柔軟に対応いたします。
全国各地への出張講習はもちろん、夜間や休日など、貴社の稼働状況に合わせたスケジュール調整が可能です。
面倒な書類作成や管理もサポートし、担当者様の負担を最小限に抑えます。
まとめ:安全管理の第一歩は正しい教育から
フルハーネス特別教育の義務化は、作業者の命を守るための最低限のハードルです。
講師資格の要件を満たし、適切なカリキュラムで教育を実施することは、企業のコンプライアンス遵守だけでなく、現場の安全意識向上に直結します。
自社での実施に不安がある方、効率的に全社員の受講を済ませたい方は、ぜひ一度ドリームサポートへご相談ください。
貴社の状況に合わせた最適な講習プランをご提案いたします。
【お問い合わせ・資料請求はこちら】 フルハーネス特別教育の詳細や、出張講習のお見積もりなど、お気軽にお問い合わせください。 ドリームサポート お問い合わせフォーム

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